監視カメラの保存期間は、国の法律等で定められていないため自治体によって異なりますが、『最低で1か月は保存すること』などと独自のガイドラインを定めている自治体もあるのです。
この記事では、監視カメラの保存期間について以下のことを解説していきます。
- 監視カメラの保存期間はどれくらいがいい?
- 法律や倫理的な問題
- 監視カメラの選び方
- 監視カメラの料金や費用について
どうせ撮影するならば、しっかりと記録を残したいですよね!
理想の保存期間などをわかりやすく解説していきますので、最後までお付き合いください。
監視カメラの保存期間/設置場所・目的・業種に応じて設定する
監視カメラの保存期間は、設置場所や目的によって異なりますが、一般的には以下のような目安があります。
- 自宅・・・ ~1週間
- 集合住宅・マンション・・・ 1週間~1ヵ月
- ATM・・・ 1ヵ月~3ヵ月
- コンビニエンスストア・・・ 1週間~1ヵ月
- 金融機関・・・ 1ヵ月~1年間
国の法律等で、監視カメラの保管期間については定められていませんが『最低で1か月は保存すること』などと独自のガイドラインを定めている自治体もあります。
監視カメラを設置する場合は、プライバシーや人権に配慮し、適切な管理を行う必要があります。
監視カメラの保存期間はどれくらいにしたらいい?
一般的には、高画質で長時間録画するほど、多くのデーターが必要になります。
例えば、2メガピクセルのカメラで30フレーム/秒で録画すると、1日あたり約100GBのデーターが必要になります。
防犯カメラのデーター保存期間は、施設や目的によって異なりますが、一般的には1週間~1か月程度が目安とされています。
ただし、国の法律や自治体のガイドラインによっては、最低で1か月は保存すること と定められている場合も!
また、業種によっても保存期間の目安が異なります。
例えば、ATMや金融機関では 1ヶ月~1年間 、自宅や集合住宅では~1週間といった具合です。
監視カメラの保存期間を設定する際には、以下の点に注意してください。
- 保存期間が長いほど、記録装置の容量やコストが増える可能性があります。
- 保存期間が短いほど、必要な映像が上書きされてしまうリスクが高まります。
- 保存期間を設定する前に、設置場所や目的に応じた法律やガイドラインを確認してください。
監視カメラの保存期間/法律や倫理的な問題
監視カメラの保存期間は、法律で定められているわけではありませんが、プライバシーや人権に配慮する必要があります。
監視カメラを設置する場合は、以下のような点に注意するとよいでしょう。
- 設置場所や目的を明確にする
- 設置することを周囲に知らせる
- 必要最小限の範囲と期間で録画する
- 録画した映像を適切に管理・保護する
- 録画した映像を第三者に提供・開示しない
監視カメラの保存期間は、設置場所や目的に応じて適切に設定することが大切です。
監視カメラの映像を保存する際に守らなければならない法律やルール
監視カメラの映像を保存する際に守らなければならない法律やルールは、以下のようなものがあります。
- 個人情報保護法:監視カメラの映像には、人の顔や車のナンバーなどの個人情報が含まれる可能性があります。そのため、個人情報保護法に基づき、適切な管理や利用目的の明示、第三者への提供・開示の制限などを行う必要があります。
- 不正競争防止法:監視カメラの映像には、他社の営業秘密や技術情報などが含まれる可能性があります。そのため、不正競争防止法に基づき、他社の秘密を盗用・流用・漏洩しないように注意する必要があります。
- 著作権法:監視カメラの映像には、テレビや音楽などの著作物が含まれる可能性があります。そのため、著作権法に基づき、著作権者の許可なく複製・公衆送信・頒布などを行わないように注意する必要があります。
監視カメラの映像を保存する際は、これらの法律やルールを遵守するとともに、プライバシーや人権に配慮し、必要最小限の範囲と期間で録画し、適切に管理・保護することが大切です。
監視カメラの保存期間/選び方は?
監視カメラの選び方は、設置する場所や目的によって異なりますが、以下のポイントに注意してください。
画質は、画素数で示されていて、値が大きいほど鮮明に映ります。
200万画素以上のフルハイビジョンがおすすめです。
『防塵・防水機能』はIP規格で表されていて、左側の数字が防水、右側の数字が防塵の指標となります。
屋外で設置するカメラはIP66以上が理想的です。
記録装置は、SDカードやレコーダーなどがあります。
SDカードは容量が小さく、上書きされやすいですが、レコーダーは容量が大きく、長期間の保存に向いているのです。
設置方法は、有線接続とワイヤレス接続があります。
有線接続は安定して映像を送信できますが、配線が必要です。
ワイヤレス接続は配線が不要ですが、Wi-Fiの電波状況に影響されます。
防犯カメラを選ぶ際には、屋外での使用に耐えられる防水・防塵性能や耐久性を持つものを選ぶことが大切です。
記録媒体の種類と特徴
記録媒体とは、情報を一時的にまたは永久的に保存するために使われる物質のことです。
記録媒体の種類と特徴は以下の通りです。
- 光学ディスク:CDやDVD、BD(ブルーレイディスク)などがあります。レーザー光でデータを読み書きします。安価で大量に保存できますが、傷や熱に弱く、寿命が短いです。
- ハードディスク(HDD):磁気ディスクにデータを記録する装置です。大容量で高速に読み書きできますが、重くて大きく、衝撃に弱いです。
- SSD:半導体メモリにデータを記録する装置です。HDDよりも軽くて小さく、高速で耐衝撃性に優れていますが、高価で寿命が短いです。
- USBメモリ:USB端子に差し込んで使える小型のSSDです。持ち運びやすくて便利ですが、紛失や盗難のリスクがあります。
- SDカード:デジタルカメラやスマートフォンなどに使われる小型のメモリカードです。軽くてコンパクトで耐衝撃性に優れていますが、容量が小さくて高価です
また、家庭向けのNASで使われるHDDの寿命は3年、エンタープライズ向けHDDの寿命は5年とされています。
- 専用HDD:約5年
- SSD:約5年
- SDカード:約2~3年
- クラウド:サーバーの寿命に依存するが、約7~10年
HDDの場合は1TBで約75時間、SDカードの場合は64GBで約6時間程度の映像を保存できます。
専用HDD
監視カメラの記録装置として使われるハードディスクです。
通常のHDDよりも耐久性や信頼性が高く、長時間の連続録画に適しています。
SSD
半導体メモリにデータを記録する装置です。
HDDよりも軽くて小さく、高速で耐衝撃性に優れていますが、高価で寿命が短いといわれます。
SDカード
デジタルカメラやスマートフォンなどに使われる小型のメモリカードです。
軽くてコンパクトで耐衝撃性に優れていますが、容量が小さくて高価です。
クラウド
インターネット上のサーバーにデータを保存するサービスです。
自宅の記録媒体に依存せずにどこからでもアクセスできますが、インターネット環境やセキュリティに注意が必要だといえます。
監視カメラの保存期間/ 映像が流出することがある?
監視カメラ映像が流出することはありますが、それは主に『セキュリティー対策の不備』や『ハッキング』によるものです。
特にインターネット回線を利用して遠隔監視が可能なネットワークカメラやIP監視カメラは、パスワードの設定や変更を怠ると映像が流出するリスクが高まります。
そのため、映像の保護のためには、適切なパスワード管理や暗号化などの対策が必要です。
監視カメラのデメリットは?
監視カメラのデメリットは、以下のようなものがあります。
- 犯罪行為を防げない場合がある。監視カメラは、犯罪者の特定や証拠として役立つことがありますが、犯罪を未然に防ぐことはできません。犯罪者がカメラに気づかなかったり、気にしなかったり、顔を隠したりする場合もあります。
- 撮影範囲に限界がある。監視カメラは、設置場所や角度によって撮影できる範囲が決まります。盲点や死角ができることもあります。また、昼夜や天候によって映像の質が変わることもあります。
- コストがかかる。監視カメラは、購入や設置だけでなく、運用や管理にもコストがかかります。特にネットワークカメラやクラウドカメラの場合は、インターネット回線やクラウドサービスの料金も必要です。
- プライバシーの侵害になる可能性がある。監視カメラは、人々の行動や表情を記録することで、プライバシーを侵害することがあります。特に個人情報の保護に関する法律や個人情報保護委員会のガイドラインに従わない場合は、違法になる可能性があります。
監視カメラの保存期間/料金はどれくらい?
監視カメラの料金は、カメラの種類や機能、設置場所や台数、運用方法などによって大きく変わります。
一般的には、初期費用として数万円から数十万円、月額費用として数千円から数万円かかるでしょう。
補助金制度は、自治体によって異なりますが、一例としては、各家庭への防犯対策補助事業というものがあります。
これは、監視カメラ設置にかかわる費用の6分の5を上限として補助金を受けられるというものです。
また、維持管理費についても年間経費の3分の2を補助してもらえます。
ただし、この制度を利用するには、事前に申請が必要ですし、条件や手続きもありますので、注意が必要です。
監視カメラの費用は?
監視カメラにかかる費用は、カメラの種類や台数、設置場所、工事費などによって異なりますが、一般的には1台あたり15万円~30万円程度が相場です。
ただし、防犯カメラの専門店やプロに相談すると、より適切な見積もりを得られる場合があります。
また、自治体によっては、防犯カメラの設置に補助金制度がある場合もありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。
監視カメラの保存期間/まとめ
監視カメラの保存期間についてご紹介しました。
- 監視カメラの保存期間は、設置目的や場所によって異なりますが、一般的には1週間~1か月程度です。
- 国の法律で定められた保存期間はありませんが、自治体によっては最低で1か月は保存することなどのガイドラインがあります。
- 記録媒体は、HDDやSDカードなどがありますが、HDDの場合は1TBで約75時間、SDカードの場合は64GBで約6時間程度の映像を保存できます。
- 録画方式は、常時録画や動体検知録画などがありますが、常時録画の場合は24時間365日記録を続ける必要があります。動体検知録画の場合は、動きがあったときだけ記録するため、データ容量を節約できます
保存期間が長いほど、事件や犯罪の証拠として役立ちますが、データ容量も多くなります。
そのため、記録媒体や録画方式にも注意が必要だといえるでしょう。
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